原因が分からないし、予約を取るから絶対に検査を受けてというマリーに、3時間も救急室にいたが何もなかった、たまたまの事故だから大丈夫だ。もう起きない。スカイラーには言うなと口止めするハンク。
洗車場に後から出勤してきたスカイラーのところにウォルターがやってくる。
ウォルターは、1店舗だけでは資金洗浄が追いつかない、チェーン展開も考えてはどうかとスカイラーに提案する。
考えておくわと言って来客の対応をするために立ち去るスカイラー。
そこにサングラスをかけレンタカーに乗ったリディアがやってくる。
メスの品質が低下したため、短期間でもいいから戻ってくれないかとウォルターに頼みに来たのだ。
ウォルターとリディアのレジでの不自然なやり取りを眺めていたスカイラーが、リディアがレジを離れたのを見てやってくる。
レンタカーを洗浄するなんて……。知り合いなの? とウォルターに尋ねるスカイラー。
ウォルターは、彼女は"元同僚"で、復職してくれと言われたがきっぱり断ったと答える。
それを聞いたスカイラーは顔色を変え、リディアのほうへつかつかと歩いて行く。
「出てって。今すぐ。二度と現れないで」とリディアに言うスカイラー。
リディアは何かいいたそうにしていたが、スカイラーの剣幕に押されてすごすごと帰っていく。
*
テラスの階段に立って考え事をしているハンクにコーヒーを持ってくるマリー。
ハンクが今日は仕事に行かないというと、体調が戻るまでゆっくり休んでとマリーが気遣う。
仕事に出かけたマリーと入れ違いに、DEAからハンクの部下がやってくる。
ハンクに頼まれて捜査資料を届けにきたのだ。
ハンクは部下が帰った後、ひとり黙々と資料を精査し、今まで見えていなかった点と線を繋げていく。
メチルアミン泥棒の録画映像やハイゼンベルクの似顔絵を見て、今さらながら気付くのが遅すぎたと苦い表情をするハンク。
*
ジェシーの家では、バッジャーとスキニーピートがラリってスタートレックの妄想創作ストーリーを展開していた。
ジェシーだけが深刻そうな顔で、椅子に深々と腰かけ考えに耽っている。
ソウルの事務所にやってきたジェシー。
秘書は一向に取り次ぐ気配もなく旅行雑誌を読み、ヒューエルもソウルの部屋の前で居眠りをしている。
他の顧客たちもジェシー同様皆待ちくたびれているが、ソウルは部屋にこもったままだ。
しびれをきらしたジェシーは、これ見よがしにマリファナを出し、禁煙だというヒューエルの言葉も無視して吸い始める。
「ジェシー・ピンクマンがマリファナを」と、慌ててソウルに電話をかける秘書。
すると部屋のドアが開き、手だけ出したソウルが中に入れと合図する。
それに続いて秘書もマイクでわざとらしくアナウンスする。
「ウディ・ハレルソン気取りか」とソウルがネクタイを首にかけながら言う。
白衣を着た東洋系の中年女が部屋をそそくさと片付け、「窓が開いてる」とぶっきらぼうに言う。
「窓って?」と言ってから、ハッと気付いてズボンに手をやるソウル。
女は大きなスーツケースを引きずって帰っていく。
ソウルが最近ウォルターと会ってるかとジェシーに聞くが、ジェシーは会ってないと答える。
「拘置所の事件もあったし、私も危ないから距離を置いている」というソウル。
ジェシーはそれを黙って聞き流し、足元に置いた二つのボストンバッグを指さして、マイクの孫娘とホワイトホースに住むシャープ夫妻(トッドが殺した少年ドリューの親)に渡してくれという。
中にはそれぞれ250万ドルずつ入っている。
慌ててドアの鍵をかけに行き、バッグの中身を検めるソウル。
シャープ夫妻って? テレビでやってた行方不明の少年の関係か? と言ってから、やっぱり聞きたくないから答えるなというソウル。
子連れの元恋人(アンドレア)に渡すならまだ分かるが、今回の依頼はちょっと……。特にシャープ夫妻に関しては関係が遠すぎるから、早まったことをしないほうがいいというソウル。
おかしな動きをすればDEAの思うツボだ、とにかく今は少し休めというが、ジェシーはバッグを置いたまま帰ってしまう。
ソウルは引き出しからケータイを取りだして電話をかける。
「私だが、切らないでくれ。問題発生だ。ここに500万ドルある……」と説明する。
電話の相手はウォルターだ。
ウォルターは病院で点滴をしている最中だった。
「絶対にダメだ。何もするな。そうだ。そのまま……。落ちつけ。何とかする」
③に続くブライアン・クランストン
ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
2014-10-03
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